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相手の心を開く実践トーク心理術

一日に誰とも言葉を交わさないという人は極めて少ないだろう。家庭がある方はもちろん、一人暮らしをしている人でも電話や職場で誰かと話をする機会はあるはずだ。

今回は、相手に心を開かせるもっともシンプルで即実践できる方法の一例を記事の後半で紹介する。

繰り返しが必要になる方法ではあるが、コミュニケーションで悩みを抱えている方は参考にしていただきたい。

テクニックとその使い方にしか関心がない人

テクニックやその使い方をシェアすると、それにしか目がいかない人がいる。こういう人は人の根本にあるものを見ようとせず、初めて自分が知るテクニックにしか関心を持たない傾向が強い。

テクニックだけで人を動かせると思っているのだろうが、心理学で使われるテクニックの大多数は統計上のデータが元になっているため、テクニックだけ覚えても実はあまり意味がない。意味がないというのは、結果的にそのテクニックがもつ効果を期待できないという意味である。

そのテクニックの効果を最大限に引き出すためには、相手の性格や考え方、環境、価値観のズレなど、そのテクニック以外から相手が受ける要素を考慮しておかないと、自分が思っているとおりの結果にならなくなる可能性を大きくする。

この記事の前半から中盤にかけての話は、テクニックの効果を引き出すために必要な知識の理解である。人に接触するときには必ずついて回ることなので、覚えておいてほしい。

自分の価値観を基準にしない

人にはそれぞれの考え方や価値観があり、習慣や環境もそれぞれで異なる。

別々の価値観や世界観を持ち合わせた人が出会い、時間を共有し、ときには意見の衝突で喧嘩になることもあるだろう。

合わないことが大半を占める中で、たまに仲良くなれたり、気が合ったり、長い付き合いができる人に出会えたりするわけだが、実はやり方次第でその結果をほぼ自分の望みどおりに操作することが可能になる。

人と人との距離が縮まる根本には、必ずコミュニケーションが絡んでいる。

相手との接触を繰り返し重ねることで、相手の見えなかった部分が徐々に見えてくるようになる。そして、ある程度の情報が集まったところで人は人を判断するはずだ。

すでにあなたとお付き合いがある方はあなたのことをそれなりに知っていると思う。しかし、あなたがこれから出会っていく人は当然あなたのことを知らないし、あなたも相手の情報を持ち合わせていない。

あなたがこれから出会っていく人の中で良い関係を築きたいと思える相手に出会えたときや、将来友達以上の関係に発展させたいと思えるだけの相手に出会えたときは、当然寄り道も失敗もしたくないと思うだろう。

自分が望んでいるとおりの関係に発展させるには、相手が見ている世界を基準にすることが外せない重要なポイントとなる。

人は視覚から取り込む情報がもっとも多い

人は五感で情報を受け取っているが、その中でも特に多いのが視覚からの情報と言われている。

第一印象が決まる時間は約15秒と言われており、一度書き込まれた第一印象がそう簡単に変わらないのはご承知のとおりである。

統計上は視覚80%、聴覚10%、その他(嗅覚など)10%となっており、このデータからもわかるように目から入ってくる情報が第一印象の大部分を決定しているといえる。

しかし、第一印象といっても特に決まったものがあるわけではない。

最近はご年配の方でも冠婚葬祭に礼服を着て来られない方も見かけるようになり、TPOから大きなズレがない場合は昔ほど重要に考えなくなったのかもしれない。

TPO
Time(時間)Place(場所)Opportunity(機会)の頭文字を併せたもの。

固定観念が強い方は頭から「非常識」と判断されるかもしれないが、人によってはその非常識を「おもしろい」と解釈される方が増えてきているのも事実である。

TPOよりも重要!他人と時間を共有するときの優先順位

  1. 礼儀(挨拶)
  2. 時間(約束)
  3. 立場(相手に対して適切な自分の立ち位置)

いくらオシャレをしてカッコつけていても、礼儀を知らない、時間も守れない、自分の立場もわきまえられない人は、その時点でナメられる。

よく彼女や友達と待ち合わせをしているときに、仲が良いとか古い付き合いやからという理由にもならない理由で自分が時間に遅れて相手を待たせているにも関わらず、気になって親切に電話をしてきてくれた友人や彼女に偉そうに電話でモノいうている人を見かけるが、これほどカッコ悪いものはないだろう。

向こうから連絡が来るのは、自分が事前に連絡していないか、約束の時間を守っていないかのどちらかである。

オシャレを覚える前に恥から知るべきだろう。仲が良くて古い付き合いなら、自分よりも相手を優先に考えるのが普通である。

仲が良くて古い付き合いだから、相手を軽視してよいことにはならないはずだ。

基本的なことがすっ飛んでいる人間が優先順位を履き違えれば違える(オシャレをすればする)ほど、周囲には返ってそれがカッコ悪く映るものである。

少しでも自分に落ち度がある場合は、相手が年上年下関係なく、態度をわきまえるのが人の道。

  • 後輩に頭を下げるのはカッコ悪い
  • そんなことは死んでもできない

先輩

と思う人は、その勘違いをカッコ悪いと思っていない自分に気づいていないのがもっともカッコ悪いことに気づいたほうがいいだろう。変な意地を張るなら、最初から弱みを見せないように自分を厳しくすればいいだけである。

いくら立場が上でも、いくら年上でも自分が原因で相手に迷惑をかけたときは素直に謝るのが相手と良い関係を築くための重要な要素である。

 

第一印象の約8割が視覚に依存するという統計が出ているが、私は上記3つに加えて「清潔感」があればとりあえずはOKだと考えている。

オシャレは自分のことだが、上の①~③(礼儀/時間/立場)と「清潔であること」は自分以外の人に対してのマナーでもある。これは、自分とは切り離して考えなければならない。

オシャレは人によって違い、自分のオシャレを同じようにオシャレと共感する人もいれば、センスないと思う人もいる。人それぞれだ。

オシャレの感覚は人によって異なるので、それよりも他を巻き込んだときの優先順位を誤らないことを最優先に考えなければならない。

これらの内容を踏まえたうえで、相手に心を開かせる心理テクニックを紹介する。①~③がすっ飛んでいる人は以下の内容を実践しても効果は得られないので、基本的なことを改めてから検討してもらいたい。

話すスピードが人に与える影響

あなたも今までにいろんな方との出会いがあったことだろう。

そこで、今までに出会ってきた人、あるいは今も仲良くお付き合いをしている人を思い浮かべたときに、

  • あなたよりも話すスピードが速い
  • あなたと同じぐらいのスピードで話す
  • あなたよりも話すスピードが遅い

の3つに分類してみてほしい。

人には自分より話すスピードが速い人の話に耳を傾けやすく遅い人の話を聞き流す性質がある。

これは、自分より話すスピードが速い人の話は普段の自分のペースよりも早い速度で処理しなければならないため、聞き取ろうとすることに意識が集中するのに対し、遅い人の話は自分の普段の処理速度から遅れすぎていることがストレスの原因になるからである。

テレビなどで司会者から話を振られたタレントがチンタラ眠たそうに話すのを見て、

なんやねん、このしゃべり方…

視聴者

と苛立ちを覚えたことや、早口のゲストには黙って耳を傾けていたことも記憶を辿ればあったと思う。

しかしながら、実際に自分が話す側に立ったときに自分の話すスピードに相手がどう感じているかまでいちいち意識しながら話している人は少ないだろうし、ほとんどの人は普段の自分のペースで喋っているだろう。

もしそうであれば、あなたはここから新しい事実を知ることになる。

 

しゃべりが速い、遅いというのは人それぞれバラバラで、昨日今日に始まったものではない。なので、

  • 速すぎてわからんからゆっくりしゃべってほしい
  • イライラするから速くしゃべってほしい

相手の話し方にイライラする女性

というのは本人に直接いうことではない

話すスピードが速い遅いと判断される基準は相対的なもので、あくまでも自分の感覚を基準に人は相手の話すスピードが速いか遅いかを判断している。

自分より遅い人には遅いと感じ、速い人には速いと感じる、それだけである。速い人どうしであればそれが普通で、遅い人どうしでもそれが普通なのだ。

自分ではなく相手を基準におく、それが相手を動かすための重要なポイントになることを覚えておこう。

潜在意識に刷り込む目には見えない心理テクニック

今回の本題である。

心理学の世界では相手の無意識の行動に同調したり、その行為をコピーして追いかけることを「ミラーリング」と呼んでいる。

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一般的に相手のしぐさや動作を真似るという意味で解釈されているが、これをしぐさや動作ではなく「話のスピードを合わせる」という、目に見えない形で使うというのが今回の話だ。

ミラーリングの応用になるが、目に見えないだけに相手に悟られにくく、潜在意識に入りやすい。すぐに実践できる非常に効果的な方法である。

「真似る」「模倣する」といった行為は、相手に対する尊敬や好意の気持ちを目に見える形で表現したものとして認識され、自分のしぐさや動作を真似る人は仲間や味方といった形で相手の記憶に刷り込まれるようになるからだ。

「真似る」「模倣する」「同調する」といった動作の例には次のようなものがある。

  • こちらが頭を下げて先に挨拶すると、相手も頭を下げて挨拶する
  • 電話で「もしもし?」と言われると、なぜか「もしもし」と無意識に返している
  • 乾杯のときは全員が同じタイミングでグラスをあげ、同じタイミングで最初の一杯を飲む

互いの関係が近づいたり深まったりする瞬間には、必ずといっていいほどしぐさや動作を合わせる行動が付いて回る。仲良くなりたいと思う人や自分が興味をもつ人に出会ったときは、相手がどれぐらいのスピードで話をするかを先に観察してみてほしい。

相手の話すスピードやリズムをコピーし、相手の話し方に限りなく近づける(合わせる)ことで相手はあなたと話すのを心地よく感じるようになるだろう。

頭でわかっているわかっていないに関わらず、他人と自分に共通点が多くなればなるほど、人はその人に対して好感をもつようになることがすでに実験で証明されている。

また、顔を合わせない電話では声に頼るしかない。話のトーン話すスピードリズムが直接相手に影響を与えることになる。

同じ意味を指す言葉でも、相手が使う言葉に合わせるだけでグッと距離が縮まることがある。

例えば、マクドナルド。関西圏では「マクド」というが、それ以外では「マック」と表現することが多いだろう。

相手がマクドナルドを「マック」と表現したら、自分が普段「マクド」と言っていてもその人と話すときは「マック」と表現するのだ。

相手が偶然やたまたまと思わざるを得ない共通点が増えれば増えるほど、相手は不思議な感覚に駆られる(潜在意識に書き込まれる)機会が増え、あなたに好感を持つようになるからである。

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まとめ:実践トーク心理術

潜在意識に作用する心理テクニックは、実際にその事実を繰り返し体験しないと実感がわかないケースがほとんどである。潜在意識とは無意識の領域を差すもので、これは実感がなくて当然かもしれない。

潜在意識に対して顕在意識という言葉があるが、潜在意識と顕在意識から受ける影響の割合は9対1と言われており、人は意識下で受ける影響よりも無意識下で受ける影響の割合のほうがはるかに大きいことが、アイルランド出身のジョセフ・マーフィー氏によって確認されている。

気づいたときには吸いこまれるように洗脳されていたり、意図せぬところで暗示にかかっていたりするのは、顕在意識と潜在意識の切り替えが起こったときに、何らかの方法で潜在意識を操作されるからである。

 

潜在意識の中で人が受ける影響がわかってくるようになると、今まで見えなかった人の本質というものが見えてくる。

心理を知るということは人を知るということ、相手の思考や行動、これから下すであろう判断や見解が本人よりも先にわかるようになってしまう。

今どき、力で人を抑え込むやり方は古い。そんなやり方に相手が同意しないのは百も承知である。

相手のほうから納得して気持ちよく自分の思いどおりに動いてもらう、それが理想ではないだろうか。

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